コーラルのブックシェルフ型スピーカー「EX-102AV」です。 以下の整備を施しています。 ・　ツイーターユニットの交換 ・　電解コンデンサの交換 ・　配線の引換え ・　コネクターユニットの交換 ・　吸音材の追加 ツイーターユニットを、交換しています。 ディバイディングネットワークに使われている電解コンデンサをすべて交換しています。（写真8枚目右下） エルナー製の音響向け電解コンデンサを採用。静電容量はオリジナルと同じです。 コイルと抵抗器はそのままです。 内部配線を引き換えています。 JVCKENWOOD製のOFCダブルコードとしています。 背面のコネクターユニットを、4mmバナナプラグに対応する埋込ボックス型ユニットに換装しています。（写真8枚目左下） 内部の吸音材を、ニードルフェルトからウレタンフォームに変更しています。 ------ キャビネット外観は、角部に打痕（写真5枚目）がありますが、年代物にしては傷が少なめで、美品の部類です。 前面のグリルネットには若干の歪みがありますが、指で触れて判る程度です。 ------- 90年代の初頭頃まで、日本でスピーカー製造を専業としていたオーディオメーカー「コーラル」の、晩年の製品です。 名機「EX-101」をベースに、密閉型からバスレフ型に変更。さらに時代に即して防磁仕様化となったものです。 なかでも本個体は、ネットワーク基板の銅箔パターンやパーツの選定が他と異なっていることから、かなり初期に製造されたものと推測します。 前面にある押しボタンスイッチはツイーターのフィルター調整用で、「MILD」とすると高音方向が丸くなります。 再生元の曲調によって使い分けることができます。 主だった整備は、故障個所の修繕と劣化部の補修です。 入手時に片方のツイーターが焼き切れていたため、左右どちらもユニットごと交換してあります。 そのほか、コネクターを現代化して扱いやすくしてあります。 ------- 主な定格 ・　2ウェイ2スピーカー/バスレフ式/防磁設計 ・　寸法：190W x 290H x 185D mm ・　重量：4.6kg ・　インピーダンス：6Ω ・　再生周波数帯域：50Hz～30kHz ・　入力：45W（music） ・　出力音圧レベル：88dB/W/m